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【夏の養生】かゆくて赤い「あせも(汗疹)」対策〜こもった熱と湿気を払うスキンケア〜

2026 8/08
ブログ-季節の養生法
2026年8月8日
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  4. 【夏の養生】かゆくて赤い「あせも(汗疹)」対策〜こもった熱と湿気を払うスキンケア〜
水彩画風のサムネイル画像。中央にはあせも(汗疹)による肌の赤みやかゆみに悩む女性が描かれています。上部には「【夏の養生】かゆくて赤い『あせも(汗疹)』対策〜こもった熱と湿気を払うスキンケア〜」というタイトルが配置され、下部には対策として「清潔に保つ」「保湿する」「鎮静させる」の3つのステップがイラスト付きで紹介されています。

「首回りや肘の内側に赤いポツポツができて、かゆくてたまらない…」

「あせもは子供のものだと思っていたのに、大人になってから毎年夏に悩まされている…」

「汗をかくたびに肌がチクチクして、赤みがなかなか引かない…」

あせも(汗疹)と聞くと、赤ちゃんや小さな子供の肌トラブルというイメージがあるかもしれません。しかし、近年の厳しい猛暑と高い湿度、そして通気性の悪い衣服環境などにより、大人になってから「しつこいあせも」に悩まされる方が急増しています。

かゆみに耐えきれずにかきむしってしまうと、肌のバリア機能がさらに壊れ、そこから雑菌が入って「とびひ」のような深刻なトラブルに発展してしまうこともあります。

今回は、夏にあせもができやすくなるメカニズムや、漢方における「湿気と熱」の停滞、そして食事や生活習慣で体の内側から肌を整える養生法を、太陽堂の薬剤師が詳しく解説いたします。

目次

【太陽堂が教える、夏のあせも・汗疹の養生まとめ】

まずは、当薬局が考える夏のあせもトラブルへのアプローチを簡潔にまとめました。

  • 漢方の見立て(原因):西洋医学では「大量の発汗による汗腺の詰まりと、それに伴う皮膚の炎症」とされる夏のあせもですが、漢方では、日本の夏特有の「高い湿度(湿邪)」と「厳しい暑さ(熱邪)」が体内にこもり、ドロドロとした「湿熱(しつねつ)」となって皮膚の表面に停滞し、バリア機能のバランスを崩していることに注目して原因を探ります。
  • アプローチ(対策):きゅうりやハトムギなど「余分な熱を冷まして水はけを良くする食材」を取り入れた日常の食事ケア(養生)と、一人ひとりの体質に合わせたオーダーメイドの煎じ薬を通じて、夏の湿気と熱に負けない「健やかな肌の土台づくり」をサポートします。体が本来持つ巡る力を内側から引き出します。
  • 今後のステップ(根本ケア):一時的なかゆみ止めやステロイド外用薬で表面の炎症をしのぐだけでなく、根本的な原因(胃腸の弱りによる水分代謝の低下や、体に熱がこもりやすい体質など)を見極めるため、まずはじっくりとご相談を重ね、季節の変化にも揺らぎにくい長期的な体質と向き合っていきます。

【薬剤師 林の視点】あせものメカニズムと、西洋医学・漢方のアプローチ

こんにちは、薬剤師の林です。

あせもは、汗をかくこと自体が悪いわけではありません。「かいた汗がスムーズに外へ出られなくなること」が直接の引き金となります。

西洋医学の視点:汗腺(エクリン腺)の詰まりと炎症

私たちの皮膚には、汗を出すための「汗腺(エクリン腺)」という細い管が無数に通っています。夏場に大量の汗をかいた後、そのまま放置して皮膚が不潔な状態になったり、通気性の悪い衣服でムレたりすると、この汗腺の出口がホコリや皮脂、汚れなどで詰まってしまいます。

出口を塞がれた汗は、行き場を失って皮膚の内側に漏れ出し、周囲の組織を刺激して炎症を起こします。これが、赤くてかゆいブツブツ(紅色汗疹:こうしょくかんしん)の正体です。

西洋医学的な視点(皮膚科学)では、シャワーなどで肌を清潔に保つことを基本とし、症状に応じてステロイド外用薬(塗り薬)や抗ヒスタミン薬(飲み薬)を用いて、辛いかゆみと炎症をコントロールし、肌が自然に整うのをサポートすることが推奨されます。

漢方の視点:体にこもった「湿熱(しつねつ)」が皮膚から溢れ出す

一方、漢方の視点では、あせもをはじめとする夏の皮膚トラブルを「湿熱(しつねつ)」という状態として捉えます。

これは、体の中に「余分な水分(湿気)」と「過剰な熱」が結びついて、ドロドロ・ジメジメとしたサウナのような状態になっていることです。脂っこい食事や冷たいものの摂りすぎで胃腸(脾)が弱ると、水分代謝が悪くなり、この状態が作られやすくなります。

体はなんとかしてこの不快な「湿熱」を外へ出そうとしますが、それが皮膚の表面(特に首回り、肘・膝の内側、背中など汗のかきやすい場所)に停滞すると、赤み、強いかゆみ、ジュクジュクとしたあせもとなって現れるのです。

漢方では、このような状態に対し、体にこもった余分な熱を優しく冷まし、不要な湿気を尿としてスムーズに排出させるアプローチ(清熱利湿:せいねつりしつなどの考え方)を用いて、余分なものを溜め込まない健やかな肌の土台づくりを内側からサポートしていきます。

【薬剤師 椙田の視点】「熱」を冷まし、「水はけ」を促すスキンケアと食事養生

薬剤師の椙田です。

あせもを防ぎ、健やかな肌を保つためには、外側から清潔にするスキンケアと、内側から熱と湿気を溜めない食事の「両輪」でのケアが不可欠です。

「清熱利湿(せいねつりしつ)」の食材で、内側からスッキリと

漢方において、体にこもった熱を冷まし、余分な水分を排出する働きを持つ食材を積極的に取り入れることが、夏の肌トラブル養生の基本です。

  • おすすめの食材: きゅうり、冬瓜、スイカ、ハトムギ、緑豆(もやしや春雨など)、トマト、セロリ など。特に「ハトムギ(ヨクイニン)」は、古くから肌のコンディションを整え、水はけを良くする食材として親しまれてきました。ハトムギ茶を日常的に飲んだり、もやしやきゅうりを使ったさっぱりとした和え物を食べたりすることで、体内に余分な熱と湿気がこもるのを防ぐサポートになります。逆に、激辛料理や脂っこいお肉、スナック菓子などは、体の中に強烈な「熱」を生み出し、かゆみを悪化させる原因となるため控えめにしましょう。

汗は「こまめに優しく」拭き取る

外側のケアとして最も重要なのは「汗腺を詰まらせないこと」です。汗をかいたら、乾いたタオルでゴシゴシ擦るのではなく、「濡らしたタオル」や「ノンアルコールのウェットティッシュ」で、押さえるように優しく拭き取ってください。 乾いたタオルでは汗の塩分や汚れが肌に残ってしまいます。

また、可能であれば日中に一度、ぬるめのシャワーをサッと浴びるのが理想的です。

石鹸の使いすぎ、洗いすぎに注意

「あせもを治したいから」と、洗浄力の強いボディソープで1日に何度もゴシゴシ洗うのは逆効果です。皮膚を守っている大切な皮脂膜(バリア)まで洗い流してしまい、肌が乾燥してさらに外部の刺激(自分の汗など)に敏感になってしまいます。

汗やホコリはお湯だけでも十分に落ちます。石鹸を使うのは1日1回に留め、泡で優しく撫でるように洗い、お風呂上がりには軽いローションなどで必ず保湿をして「肌のバリア機能」をサポートしてあげましょう。

【比較表】夏のあせもを防ぐ!OK・NG行動リスト

カテゴリ〇 おすすめ(熱と湿気を払い、肌を守る)× 要注意(熱をこもらせ、バリアを壊す)
食事ハトムギ茶、きゅうり、緑豆などのさっぱりした食事
(体内の熱を冷まし、余分な水分を排出して肌の土台を整える)
激辛料理、揚げ物、スナック菓子の食べすぎ
(体に過剰な熱を生み出し、かゆみや赤みを増幅させる)
スキンケア汗は濡れタオルで優しく押さえるように拭く
(塩分や汚れを落としつつ、肌への摩擦ダメージを防ぐ)
乾いたタオルでゴシゴシ強く擦って汗を拭く
(角質層を傷つけ、バリア機能が低下して炎症を招く)
入浴・衣類通気性の良い綿や麻の服を着て、ぬるま湯で洗う
(肌のムレを防ぎ、必要な皮脂を残してバリア機能を保つ)
ナイロンなど通気性の悪い服を着て、石鹸で洗いすぎる
(汗腺が詰まりやすくなり、肌が乾燥して刺激に弱くなる)

夏のあせも・汗疹に関するよくある質問(FAQ)

あせもができてしまったら、保湿はしない方が良いですか?

保湿は必要です。ただし、サラッとしたタイプのローションを選びましょう。

「あせも=ムレ」というイメージから保湿を避ける方がいますが、洗顔やシャワーの後の肌はバリア機能が低下しており、乾燥するとかゆみが強くなります。こってりとしたクリームやワセリンは毛穴(汗腺)を塞いでしまう可能性があるため、夏場はサラッとした化粧水やジェルタイプのローションで優しく保湿を行い、肌を守ってあげてください。

クーラーの効いた部屋にずっといれば、あせもはできませんか?

汗腺の働きが鈍り、かえってトラブルを招くことがあります。

涼しい部屋にずっといて全く汗をかかない生活をしていると、汗腺の機能が退化してしまいます。いざ外に出た時にうまく汗をかけず、体温調節ができなくなったり、質の悪い(ミネラル分が多くベタベタした)汗をかいて汗腺が詰まりやすくなったりします。適度に汗をかき、こまめにシャワーで流すというサイクルが最も理想的です。

大人になっても毎年あせもが繰り返すのは、体質でしょうか?

胃腸の弱りや、「湿熱」を溜め込みやすい体質が関係していることが多いです。

外側からのケアをしっかりしているのに繰り返す場合、体の内側で「湿熱」が作られ続けているサインかもしれません。漢方では、そのような慢性的な肌トラブルに対し、胃腸(脾)の働きを整えて水分代謝を良くし、熱をこもらせない体質へと導く土台づくりを長期的な視点からサポートします。

まとめ:内側から「湿熱」を払い、夏もサラリと健やかな肌へ

「毎年夏になると、あせものかゆみでイライラしてしまう…」

その辛いあせもは、汗腺の詰まりという外側の問題だけでなく、日本の夏の厳しい気候と日々の食生活によって、体内に「湿熱」という余分なものが溜まっているサインです。

濡れタオルで優しく汗を拭き取るスキンケアに加えて、漢方の視点を取り入れて内側からしっかりと「水はけ」と「熱のコントロール」を行うことで、かゆみに悩まされない健やかな肌の土台を作ることができます。

「塗り薬を手放せない状態から抜け出したい」「慢性的な肌トラブルを根本から整えたい」という方は、ぜひ太陽堂までお気軽にご相談ください。お一人おひとりの体質に合わせた、無理のない養生法をご提案いたします。


関連ページ

太陽堂では、あせもなどの肌トラブルだけでなく、心と体の様々なお悩みに対する漢方サポートを行っております。気になる症状がございましたら、以下のページもぜひご覧ください。

アトピー性皮膚炎
自律神経失調症
便秘・胃腸疾患
慢性疲労症候群・副腎疲労

太陽堂の特徴

”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”

特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)

特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。

特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。

記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表

調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。

・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」

という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。

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林先生 自己紹介

記事作成者 薬剤師 椙田 彩純 

担当疾患;循環器、身体の痛み

臨床検査技師の両親の影響で、幼い頃から医療に関心を持つ。

大学卒業後、病院薬剤師として勤務。

対症療法が中心の現場で、繰り返す入退院や長期投薬を目の当たりにし、「もっと力になれる方法はないか」と模索する中で漢方と出会う。

現在は漢方の持つ幅広さと可能性に魅了され、一人ひとりの体質に寄り添った根本改善を追求している。

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