
「群発期の1〜2ヶ月は、毎晩のように片方の目の奥をえぐられるような痛みで、もう耐えられなかった……」
「今は痛みがないけれど、カレンダーを見るたびに『またあの時期が来る』と思うと、それだけで怖い……」
「予防の薬(ベラパミルなど)を長く飲み続けるのも副作用が不安だし、発作のときの自己注射(スマトリプタン)と酸素吸入に頼りきりなのも心配……」
新宿の漢方薬局「太陽堂」に群発頭痛(ぐんぱつずつう)でご相談に来られるのは、40代以上の男性が多く、ほとんどの方が、痛みのない時期(寛解期:かんかいき)に来られます。発作が起きている時期は、相談に来られる状況ではないことが多いからです。
ご相談のきっかけで一番多いのは「群発期の発作が耐えられない」、次が「次の群発期が来るのが怖い」、その次が「予防薬の副作用や、長く飲むことへの不安」、そして「スマトリプタンの注射や酸素に頼りきりで怖い」の順です。
このページでは、なぜ痛みのない時期に漢方を始めるのか、漢方の考え方、病院のお薬との併用、「次は来なくなりますか?」というご質問への答え、群発期に向けた養生をご説明します。
(※群発頭痛の症状の特徴や病院での治療の説明は、群発頭痛の本体ページにまとめています。このページは「次の群発期を軽くしたい・予防薬が不安」という方に向けた考え方です。)
【この記事の結論:「次の群発期が怖い」方に対する漢方の考え方】
- 漢方の狙い: まずは「痛みのない時期に整えて、次の群発期を軽く・短くする」ことが中心です。その先に「群発期の発作を軽くする」ことを目指します。
- 漢方の解決策: 発作が起きたときの治療(スマトリプタンの注射・酸素吸入)と予防薬は、病院の治療が主役です。主治医の指示どおり続けながら、漢方は併用して、「高ぶった神経を鎮める」「頭にこもった熱を冷まし、巡りを整える」漢方薬を、痛みのない時期から続けていきます。
- 対象となる主なお悩み: 群発期の発作がつらい方、次の群発期が来るのが怖い方、予防薬の副作用や長く飲むことが不安な方、注射や酸素に頼りきりで心配な方、今は痛みがないが何かしておきたい方
なぜ「痛みのない時期」に整えるのか
群発頭痛は、半年〜数年に一度、決まった時期に1〜2ヶ月ほどの「群発期」が訪れ、その間、毎日のように(特に夜間や睡眠中に)片側の目の奥に激しい痛みが起こる頭痛です。群発期が過ぎると、痛みはなくなります(寛解期)。
発作は数分〜数十分で痛みが最も強くなり、ロキソニンなどの飲み薬の痛み止めでは間に合わないことが多いため、病院ではスマトリプタンの自己注射や点鼻薬、酸素吸入が使われます。発作そのものを止めるのは、こうした病院の治療の役割です。
一方で、痛みがなくなったからといって、身体の状態が変わったわけではありません。漢方では、痛みのない時期にも、次の群発期につながる「神経の高ぶり」や「頭にこもる熱」という火種が静かに続いていると考えます。だから太陽堂では、発作の最中ではなく、落ち着いている時期に身体を整えることを中心に置いています。
病院のお薬との付き合い方・先に受診してほしいとき
スマトリプタンの注射・点鼻薬、酸素吸入、予防薬(ベラパミル、ステロイドなど)は、漢方と併用できます。予防薬を自己判断でやめたり減らしたりしないでください。副作用や長く飲むことへの不安は、主治医に伝えたうえで、漢方の相談でもお聞かせください。お薬手帳をお持ちいただければ、飲み合わせを確認します。
※念のため:今まで経験したことのない突然の激しい頭痛(くも膜下出血など)/いつもの発作と痛みの様子が明らかに違う/手足のしびれや麻痺・ろれつが回らない(脳卒中など)/発熱があって首が硬い(髄膜炎など)——こうした場合は、漢方の相談より先に、ためらわずすぐに病院を受診してください。まだ群発頭痛の診断を受けていない方は、頭痛外来や脳神経内科・脳神経外科で検査を受け、診断してもらってください。
群発頭痛の症状の特徴や病院での治療については、本体ページをご覧ください。
漢方の考え方|神経の高ぶりを鎮め、こもった熱を冷ます
群発頭痛は、自律神経や顔の感覚を伝える神経(三叉神経)をまとめ、体内時計にも関わる脳の部分(視床下部:ししょうかぶ)の働きの乱れが関わっているとされています。漢方ではこの状態を、「強いストレスや過労で神経が高ぶっている」「気や熱が頭に昇ってこもっている」ととらえます。
【比較表】2つの見方と漢方アプローチ
| 見方 | 身体の状態 | 太陽堂の漢方アプローチ(働き) |
| ①神経の高ぶり (自律神経の乱れ) | ストレスや過労が続いている、寝つきが悪い・眠りが浅い、気が張って休まらない。 | 【神経の高ぶりを鎮め、自律神経を整える漢方薬】 高ぶった神経を穏やかにし、乱れた自律神経の切り替えを整えます。 |
| ②頭にこもる熱と巡り | のぼせやすい、目が充血しやすい、お酒の飲みすぎや脂っこい食事が続いている、顔がほてる。 | 【こもった熱を冷まし、巡りを整える漢方薬】 頭に集まった熱を冷まし、滞った巡りを整えます。 |
(※①と②は重なっている方が多くいらっしゃいます。ご自身でどちらか分からなくても大丈夫です。「前の群発期はいつだったか」「どのくらい続いたか」「お仕事や眠りの様子」を伺いながら、こちらで整理します。)
自律神経の乱れに使う漢方の選び方は、タイプ別に整理した記事でまとめています。
【薬剤師コラム①】発作の最中には来られない。だから、落ち着いている今
担当薬剤師:椙田
群発頭痛でご相談に来られる方は、ほぼ、痛みのない時期にいらっしゃいます。発作が起きている時期は、相談に来られる状況ではないことが多いからです。
ですから、漢方でまず中心に置くのは、「痛みのない時期に整えて、次の群発期を軽く・短くする」ことです。その先に、「群発期の発作そのものを軽くする」ことを目指していきます。
発作が起きたときの注射や酸素は、病院の治療にしっかり頼ってください。漢方は、その土台になる身体を、落ち着いている時期に整えておく役割です。
何を目安に見るか・群発期に向けた養生
痛みのない時期は、頭痛そのものでは変化が分かりません。太陽堂では、次のような点を一緒に確認しながら進めます。
- 痛みのない時期の体調(「寝つき・眠りの深さ」「疲れの抜け方」「のぼせ・目の充血」「ストレスを受けたときのイライラや身体の反応」)
- 次の群発期の様子(前回と比べて「続いた期間」「発作の回数」「痛みの強さ」「注射や酸素を使った回数」がどうだったか)
前回の群発期の記録(いつ始まり、何日続き、1日に何回起きたか)をメモして残しておくと、漢方を始めてからの次の群発期と比べやすくなります。病院の診察でも役に立ちます。
※効果の感じ方や必要な期間には個人差があります。症状の改善や、群発期が来なくなることを保証するものではありません。
養生|お酒・寝不足・暴飲暴食・ストレス
群発頭痛では、漢方と同じくらい「引き金を引かない生活」が大切です。
- 群発期のお酒は避ける: 群発期にお酒を飲むと、発作が誘発されやすいことが知られています。群発期が終わるまでは控えてください。
- 寝不足を避ける: 太陽堂が必ずお伝えすることです。群発頭痛は体内時計の乱れと関わります。寝る時間と起きる時間をできるだけ一定にして、睡眠のリズムを崩さないようにしてください。
- 暴飲暴食を控える: 食べすぎ・飲みすぎ(特に脂っこいものや辛いもの)は、身体に熱をこもらせます。痛みのない時期も、続かないようにしてください。
- ストレスが過多になる生活を控える: 忙しさをゼロにはできなくても、気を張り続ける時間を区切る(オンとオフをつける)工夫をしてください。
眠りが浅い・夜中に目が覚めるという方は、眠りの乱れについてまとめた記事もご参照ください。
【薬剤師コラム②】「次の群発期は、来なくなりますか?」と聞かれたら
担当薬剤師:前原
店頭で一番切実なご質問が、「次の群発期は来なくなりますか?」です。「来なくなります」とお約束することはできません。
お伝えしているのは、改善の順番です。まず、痛みのない時期に整えて、次の群発期を軽く・短くする(続く期間を短く、発作の回数を少なく)。その先に、群発期の発作を軽くする。そして、さらにその先に、群発期が来なくなるような方向へ、漢方で導いていけるように考えていきます。
あわせて、引き金になる寝不足、暴飲暴食、ストレスが過多になる生活を控えることを、必ずお願いしています。漢方と生活の両輪で、次に備えていきましょう。
よくあるご質問(FAQ)
今は痛みがない時期です。それでも漢方を始めた方がよいですか?
はい。太陽堂では、痛みのない時期に整えて、次の群発期を軽く・短くすることを中心に考えています。
ご相談に来られる方も、ほとんどが痛みのない時期です。前回の群発期の様子を伺いながら進めます。
スマトリプタンの注射や酸素、予防薬と一緒に漢方を飲んでも大丈夫ですか?
はい、多くの場合、併用していただけます。発作が起きたときの治療と予防薬は、病院の治療が主役です。
予防薬を自己判断でやめたり減らしたりしないでください。お薬手帳をお持ちいただければ、飲み合わせを確認します。
漢方を続ければ、次の群発期は来なくなりますか?
「来なくなります」とお約束することはできません。まずは次の群発期を軽く・短くすること、その先に発作を軽くすることを目指します。
そのさらに先に、群発期が来なくなるような方向へ導いていけるように、漢方の内容を考えていきます(※個人差があります)。
群発頭痛の実例はありますか?
群発頭痛として経過を詳しくご紹介できる店頭の記録は、現時点ではまだありません。
無理に他の頭痛の例を当てはめることはせず、ご紹介できる記録ができた時点で、このページに追記します。頭痛全体の症例は、頭痛のページからご覧いただけます。
費用はどのくらいかかりますか?
漢方薬の費用は、週5,000円前後〜(月2万円前後〜)が目安です。相談料は無料です。
組み合わせる漢方薬の内容によって変わりますので、お作りする前に必ず金額をお伝えします。ご予算のご希望も含めて率直にお伝えください。
まとめ|痛みのない今こそ、次に備える時間です
「今は何ともない。でも、またあのえぐられるような痛みが来ると思うと怖い」
- 漢方の中心は、痛みのない時期に整えて、次の群発期を軽く・短くすること。その先に、群発期の発作を軽くすることを目指します。
- 発作が起きたときの注射・酸素と予防薬は、病院の治療が主役です。漢方は併用しながら、神経の高ぶりを鎮め、こもった熱を冷まします。予防薬は自己判断でやめないでください。
- 群発期のお酒を避け、寝不足・暴飲暴食・ストレスが過多になる生活を控える。前回の群発期の記録を残しておくと、次と比べやすくなります。
「痛くないから、今は何もしなくていい」と、次の群発期をただ怯えて待つだけにしないでください。
前回の群発期がいつだったか、どのくらいの日数続いたか、病院のお薬の状況、お仕事や眠りの様子を丁寧にお伺いし、全国対応のオンライン相談・店頭相談にて、新宿の漢方薬局「太陽堂」があなたに合った漢方ケアをご提案いたします。
関連するお悩み
頭痛にはいくつかのタイプがあり、痛み止めとの付き合い方も関わってきます。ご自身の症状に近いページもぜひご参照ください。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
太陽堂がはじめての方へ
ご相談を考え始めた方は、まずこちらをどうぞ。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。
記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。














