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【薬剤師監修】甘麦大棗湯はどんな漢方?子どもの夜泣き・感情の波のサポートと抑肝散との使い分け

2026 8/31
ブログ
2026年8月15日2026年8月31日
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  3. 【薬剤師監修】甘麦大棗湯はどんな漢方?子どもの夜泣き・感情の波のサポートと抑肝散との使い分け
水彩画風のタッチで描かれた「甘麦大棗湯」の解説用サムネイル画像。古い紙のような背景の中央に、湯気が立つ漢方薬が入った器が描かれている。上部には「【薬剤師監修】甘麦大棗湯はどんな漢方?」、下部には「子どもの夜泣き・かんしゃくと『発作的な感情の波』に」というテキストが配置され、周囲には小麦、甘草、大棗の生薬のイラストが添えられている。
目次

突然あふれる感情の波や、夜泣き・かんしゃくにお悩みですか?

「子どもの夜泣きや激しいかんしゃくが毎晩続いて、家族みんながクタクタに疲れてしまう」

「大人になってからも、悲しみや不安など感情の波が突然あふれて、自分でも止められない」

「アトピーなどの肌の調子は良くなってきたのに、無意識に掻いてしまう癖がどうしても抜けない」

太陽堂には、このような「コントロールできない心と体のゆらぎ」に関するご相談が数多く寄せられます。特に子育て中のお母様からのご相談は多く、「私の育て方が悪いのかも…」と自分を責めてしまう方も少なくありません。

東洋医学(漢方)の視点で見ると、こうしたお悩みの根本には、心と体を養う「栄養」がすり減って消耗し、感情のフタがゆるんでしまっている状態が隠れていると考えます。

今回は、このように「心の緊張が、体の癖や発作的な波になって出てしまう」場面で古くから使われてきた、優しくて甘い漢方薬「甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)」について、似た漢方薬との使い分けも含めて薬剤師が詳しく解説いたします。

【太陽堂が解説する「甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)」の特徴とサポート】

  • 漢方薬の主な働き: 甘麦大棗湯は、消耗してカラカラになった「心」にたっぷりの栄養と潤いを満たし、張り詰めた緊張を優しく解きほぐして、突発的な感情の波を穏やかに整える働きが得意な漢方薬です。
  • 適した体質・サイン: 子どもの激しい夜泣きやかんしゃく、大人の突発的な悲しみや不安感、あくびが多い、緊張からくる無意識の癖(掻き壊しなど)といったサインを感じやすい体質の方に向いています。
  • 太陽堂でのサポート: この甘麦大棗湯をベースにしつつ、お一人おひとりの体質や年齢、胃腸の強さに合わせて生薬のバランスを細かく調整し、根本的な心身の土台からの見直しをサポートします。

【コラム】薬剤師 林の視点「小児科・心療内科のお薬と漢方のアプローチの違い」

「子どもの激しい夜泣きや、大人の強い不安感・パニックのような感情の波で小児科や心療内科を受診すると、西洋医学では必要に応じて『抗ヒスタミン薬(少し眠くなる作用を利用するもの)』や、『抗不安薬(エチゾラムなど)』、『睡眠導入剤』などが処方されることがあります。これらのお薬は、高ぶった脳の神経に直接働きかけ、スピーディに緊張を鎮めるために非常に優れています。

しかし、『なぜこれほどまでに感情のスイッチが入りやすく、フタが外れやすくなっているのか』という根本の部分に目を向けると、体質的な『心の栄養(血)の枯渇』が背景にあることが多々あります。

西洋のお薬で辛い波をしっかりカバーしつつ、漢方で『内側から栄養を満たし、自らの力で心を穏やかに保つ土台』を育てていく併用スタイルは、お子様の成長を自然な形でサポートしたい方や、将来の減薬を見据えたい方に大変おすすめです。」

甘麦大棗湯とは?「食べ物でできた」優しくて甘い心の漢方

甘麦大棗湯は、数ある漢方薬の中でも非常にユニークな存在です。なんと、構成されている生薬はたったの「3つ」しかありません。

  • 甘草(カンゾウ): 緊張を緩めて痛みを和らげ、胃腸を助ける生薬。
  • 小麦(ショウバク): 私たちが普段口にする「こむぎ」のこと。心の熱を冷まし、精神を安定させる働きがあります。
  • 大棗(タイソウ): ドライフルーツとしても知られる「なつめ」のこと。栄養をたっぷりと補い、心を穏やかにします。

3つとも、私たちの食卓にのぼるような身近な素材でできています。そのため、味が「ほんのりと甘く」、苦いお薬が苦手な小さなお子様でも非常に飲みやすいのが大きな特徴です。

東洋医学では、精神的なストレスや疲労によって心の栄養が消耗すると、感情をコントロールする「ふた」がゆるんでしまい、悲しみや興奮が発作のようにあふれ出てしまうと考えます。古典ではこれを「臓躁(ぞうそう)」と呼んできました。

甘麦大棗湯は、強いお薬で神経を無理やり押さえ込むのではなく、「足りなくなっている栄養を優しく満たして、自然と落ち着くのを待つ」という方向性の漢方薬です。だからこそ、赤ちゃんからご高齢の方まで、幅広く安心して使われてきたのです。

【比較表】有名な「抑肝散」や「半夏厚朴湯」との使い分け

夜泣きや感情の波に使われる漢方薬として、「抑肝散(よくかんさん)」も非常に有名です。ご自身の、あるいはお子様のサインに合わせて、どの漢方薬が適しているかを見極めることが大切です。

その方の様子・サイン選ばれることが多い漢方薬
イライラ・興奮・筋肉のこわばりが前に出る。
眉間にシワ、歯ぎしり、キーキー怒る
抑肝散(よくかんさん)
※高ぶった神経(熱)をスッと冷まし、筋肉の緊張を解くのが得意です
悲しみ・不安・突発的な波が前に出る。
急に泣き出す、あくびが多い
甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)
※消耗した心に栄養を満たし、フタをするのが得意です
緊張やストレスで、のどの詰まり感が出る
気分の落ち込み、ため息が多い
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
※滞った「気」を動かし、喉元のつかえをスッキリさせるのが得意です

表に出てきた漢方薬のうち、くわしい解説があるものはこちらです。

抑肝散をくわしく
半夏厚朴湯をくわしく

つまり、「怒りやイライラが爆発している(熱タイプ)」なら抑肝散、「悲しみや不安があふれて止まらない(枯渇タイプ)」なら甘麦大棗湯、というのが大きな見分け方のポイントになります。

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【コラム】薬剤師 前原の視点「アトピーの“掻き癖”に使うことがあります」

「甘麦大棗湯は『心』の漢方ですが、少し珍しい使い方として、太陽堂では『皮膚のトラブル(アトピーなど)』のご相談でお出しすることがあります。 それは、肌の炎症そのものは良くなってきたのに、無意識にボリボリと掻いてしまう『癖(掻き壊し)』が残っている方へのサポートです。

無意識に掻くという行為の奥には、実は緊張や不安といった『行き場のないエネルギー』が隠れていることが非常に多いのです。肌の炎症を抑える漢方と、心の栄養を満たす甘麦大棗湯を同時に進めることで、『治りかけの肌を自分で壊してしまう悪循環』から抜け出すお手伝いをします。」

小さなお子様に飲ませるときの工夫と注意点

夜泣きやかんしゃくのご相談で何より大切なのは、お母様もお子様も「無理なく続けられること」です。

【コラム】薬剤師 林の視点「お子様への飲ませ方と、お母様自身のケア」

「甘麦大棗湯は3つの生薬とも味が優しく、漢方薬の中でもトップクラスに飲みやすい処方なので、小さなお子様の最初の一歩として大変選びやすいお薬です。

もし粉のまま飲むのが難しければ、少量の白湯(お湯)に溶いて、少しだけハチミツやオリゴ糖などで甘みを足してあげる工夫もご案内しています(※1歳未満の乳児にハチミツは絶対に与えないでください)。

また、お子様の夜泣きが激しい時は、実はお母様ご自身も心身の限界を迎えていることがほとんどです。お子様と一緒に、お母様ご自身も甘麦大棗湯や別の漢方を飲んで、一緒にゆらぎの時期を乗り越えていくケースもたくさんあります。」

甘麦大棗湯についてのよくあるご質問(FAQ)

抑肝散とどちらを選べばいいか分かりません。

目安は「前に出ている感情の種類」です。眉間にシワを寄せてイライラ・興奮している、歯ぎしりをする、といった「怒り」が目立つ方は抑肝散。一方、悲しみ・不安・急に火がついたように泣き出すといった「発作的な波」が目立つ方は甘麦大棗湯が候補になります。実際には、体質や胃腸の強さ、日々の生活リズムなども細かくお伺いして判断しますので、迷ったらご相談ください。

子どもの漢方というイメージですが、大人でも使えますか?

もちろん使えます。大人の「発作的な感情の波(パニックのような不安感)」や、「緊張からくる無意識の癖(爪噛み、掻き癖など)」にも非常によく使われます。つらい記憶やストレスが引き金になっている場合など、背景はお一人おひとり違いますので、状態をしっかりとおうかがいしたうえでご提案します。

病院のお薬と一緒に飲めますか?

基本的には併用できるケースが多いです。ただし、甘麦大棗湯には「甘草(カンゾウ)」という生薬が多めに配合されています。甘草は他の漢方薬や、一部の病院のお薬(血圧の薬など)にも含まれていることが多く、重複して摂りすぎると「むくみ」や「血圧の上昇」といったサインが出ることがあります。安全のため、お薬手帳をお持ちのうえ、必ず薬剤師にご確認ください。

まとめ:あふれる波は、押さえ込まずに「満たして」整える

「夜泣きや感情の波をサポートする甘麦大棗湯」について解説しました。

ポイントは以下の3つです。

  • 感情のコントロールが効かないのは、「心の栄養(血)」の枯渇が原因かも
  • 甘麦大棗湯は、食べ物に近い優しい生薬で心の栄養を満たし、フタをするのが得意
  • イライラ(怒り)なら抑肝散、不安や悲しみ(波)なら甘麦大棗湯を目安にする

「毎晩の夜泣きで家族が限界」「自分の感情の波をどうにかしたい」というお悩みを「育て方が悪いから」「性格だから」と自分を責めて抱え込まずに、ぜひお気軽に太陽堂へご相談ください。

(※感じ方や必要な期間には個人差があります)

あなたやご家族の様子を丁寧におうかがいしながら、無理のないオーダーメイドの組み立てをご提案し、穏やかな笑顔の毎日を取り戻すサポートをさせていただきます。

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アトピー性皮膚炎

太陽堂の特徴

”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”

特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)

特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。

特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。

太陽堂がはじめての方へ

ご相談を考え始めた方は、まずこちらをどうぞ。

初めての漢方相談ガイド
漢方の料金の正直な話
改善症例の一覧
開局10年の記録

記事作成者 薬剤師 前原 信太郎

実績:伝統漢方研究会 2017年・2021年・2025年 学術発表

沖縄で開業医をしていた祖父と薬の話しをしていた事から薬剤師の道を目指すように。

調剤薬局の薬剤師として6年間勤務。

漢方の勉強をして、より患者さんの治療の選択肢の幅を広げたいという思いから「漢方の道」に。

調剤薬局も経験している為、西洋学の知識も勉強を積み今に至ります。

太陽堂について詳しく見る

記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表

調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。

・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」

という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。

太陽堂について詳しく見る
林先生 自己紹介

漢方薬について

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