
太陽堂には、鼻の症状でお悩みの方に数多くお越しいただいています。
太陽堂ではどのように鼻の病気を捉え、どうアプローチするのかをご関心を持たれた方へ向けたまとめページです。このページでは、太陽堂が鼻の病気をどう考え、どの症状からどう漢方薬を組み立てているかをお話しします。
太陽堂には、鼻の諸症状にお悩みの方が数多く来局されます。「アレルギー性鼻炎」「花粉症」「副鼻腔炎(蓄膿症)」「血管運動性鼻炎」「後鼻漏」「好酸球性副鼻腔炎」など、鼻の病気には色々な疾患があり、原因も様々です。
近年、花粉症は国内で2人に1人以上が苦しんでいると言われるほど増えており、またコロナの後遺症やPM2.5などの影響で、慢性的な鼻の症状に苦しまれる方も少なくありません。
私たちは、そうした現代の多様な鼻のトラブルに対して、「病名」という枠組みにとらわれず、「今のあなたの身体に何が起きているか」を紐解くことを最も大切にしています。
【このページの結論:太陽堂が考える鼻疾患】
- いちばん大事にしていること: 西洋医学の「病名」よりも、透明な鼻水か黄色い鼻水か、鼻の奥が痛いのかといった「具体的な症状」と「お客様の体質」を重視します。
- アプローチ: 症状のもとになっている原因(冷え、水の滞り、炎症など)を探り出し、一人ひとりの状態に合わせた「煎じ薬」を調合。滞った巡りを整えます。
- 生活習慣の改善: 漢方薬だけでなく、鼻の症状を悪化させる「冷え」と「炎症」を防ぐための食事・生活のアドバイスも大切にし、自己治癒力を高めます。
- 病名ごとの詳しいお話: 花粉症・副鼻腔炎・後鼻漏・慢性上咽頭炎・嗅覚障害などは、それぞれの専門ページにまとめています(このページの下にご案内があります)。
なぜ「病名」ではなく「何の症状が出ているか」が重要なのか?
病院で「アレルギー性鼻炎」や「副鼻腔炎」と診断されたとしても、太陽堂ではそれだけでお出しする漢方薬を決めることはありません。なぜなら、同じ病名であっても、体質やその時の状態によって「鼻水の色」や「症状の出方」が全く異なり、それによって選ぶべき生薬が変わってくるからです。
太陽堂では、以下のような「症状」のサインを細かく分析し、漢方薬を組み立てます。
鼻水の色・状態から読み解く太陽堂のアプローチ
まず全体を表にまとめます。
| 出ている症状 | 体の中で起きていること(考え方) | 重ねる漢方の働き |
| 透明でサラサラした鼻水 | 何らかのアレルギー反応/身体の冷え・水の巡りの悪さ | 【アレルギーに対する漢方薬】【身体を温める漢方薬】【水の流れを整える漢方薬】 |
| 黄色く粘り気のある鼻水 | 鼻に炎症がある/菌が繁殖しやすい環境(熱を持っている) | 【炎症を取る漢方薬】【老廃物の排出を促す漢方薬】 |
| 鼻の奥が痛い | 鼻の奥(上咽頭)の強い炎症 | 【局所の熱や炎症を鎮める漢方薬】 |
| 鼻づまりがひどく眠れない | 粘膜の腫れ/血管が拡張しやすい体質/鼻茸(鼻ポリープ) | 【血管を引き締める働きを助ける漢方薬】【塊(老廃物)を除く漢方薬】 |
| 鼻水がのどに落ちて痰になる(後鼻漏) | 落ちている鼻水の色で、温めるか・熱を冷ますかが変わる/鼻茸が通りを邪魔している | 【色に合わせた漢方薬】【塊を除く漢方薬】 |
1. 「透明の鼻水」が出る場合: 透明でサラサラした鼻水が出る場合、何らかのアレルギー反応が出ていると考え、アレルギーに対する漢方薬をベースにします。さらに、原因として「①身体が冷えている」「②水の巡りが悪い」ことが多いため、「身体を温める漢方薬」や「水の流れを整える漢方薬」を組み合わせ、余分な水分を体外へ導きます。
2. 「黄色の鼻水」が出る場合: 黄色く粘り気のある鼻水が出る場合は、「①鼻に炎症がある」「②菌が繁殖しやすい環境になっている(熱を持っている)」サインです。この場合は、体内にこもった熱を冷まし、「炎症を取る漢方薬」や、自浄作用を助けて「老廃物の排出を促す漢方薬」を使用します。
3. 「鼻の奥が痛い」場合: 鼻の奥(上咽頭)に強い炎症が出ている可能性が高いため、黄色の鼻水が出る場合と同様に、局所の熱や炎症を鎮める漢方薬を使用することが多いです。
4. 「鼻詰まりが酷く眠れない」場合: アレルギーや鼻の炎症によって粘膜が腫れて鼻閉(鼻詰まり)が起きている場合は、上記の透明・黄色の症状に合わせた漢方薬で対応します。それに加え、体質的に血管が拡張しやすく鼻が詰まりやすい方には、「血管を引き締める働きを助ける漢方薬」を。また、鼻茸(鼻ポリープ)などで物理的に鼻が塞がっている場合には、滞りを散らして「塊(老廃物)を除く漢方薬」を使用し、空気の通り道を確保します。
5. 「鼻水が喉を通って痰として出てくる(後鼻漏)」場合: 後鼻漏の場合も、基本的な考え方は同じです。「何色の痰(鼻水)が喉に落ちているか」によって、温めるべきか、熱を冷ますべきかが変わります。また、鼻茸や鼻ポリープが邪魔をして鼻水が前へ流れず、後ろ(喉)に流れてしまっているケースもあるため、その場合はやはり「塊を除く漢方薬」を用いて通りを良くします。
※高熱が続く、顔やほほの強い痛み・腫れ、鼻血が止まらない、急に見えにくくなる・物が二重に見える、においが急に分からなくなった、といった時は、早めに耳鼻科を受診してください。
鼻の症状は「鼻だけ」の問題にとどまらない
鼻疾患が慢性化し、ひどくなると以下のような症状に繋がることがあります。
- 匂いがしない(嗅覚障害)
- 味がしない(味覚障害)
- 耳垂れがある(中耳炎)
- 歯の痛み
慢性的な鼻の症状から、鼻以外の部位にトラブルが波及することも多いため、早めに体の側から整えていくことが大切です。
鼻疾患で気を付けて頂きたい事(食事と生活習慣)
太陽堂では、漢方薬と同じくらい「食事」と「生活習慣」の改善を大切にしています。当たり前の様に思うかもしれませんが、鼻の症状を良くするために、この2点はとても大事になってきます。
特に注意が必要なのが、「身体を冷やすこと」と「炎症を増大させること」です。
1. 「身体を冷やす食材」を避ける
身体が冷えると水の巡りが悪くなり、鼻水が出やすくなります。
- 避けるべきもの:苦みがあるもの(ビール、コーヒー、ゴーヤなど)
- 積極的に摂りたいもの:身体を温める発酵食品(お味噌汁、紅茶など)
2. 「炎症を増大させるもの」を控える
体内に熱を持たせ、鼻の粘膜の腫れやドロドロした黄色い鼻水を悪化させます。
- 避けるべきもの:唐辛子などの刺激物、もち米
- 出来る限り控えたいもの:脂もの、白砂糖、乳製品、小麦粉
日々の食事は「和食中心」を心がけ、適度な運動を取り入れて身体の巡りを良くしていきましょう。
病名ごとの詳しいお話は、こちらのページへ
このページは「鼻の病気全体の考え方」のご案内です。病院で言われたこと・今の症状に近いものから、詳しいページへお進みください。病名ごとの原因・病院での治療・漢方の組み立て・症例をまとめています。
鼻水・鼻づまり・くしゃみ
| こんな方は | 詳しいページ |
| 春や秋にくしゃみ・透明な鼻水・目のかゆみが出る/抗アレルギー薬の眠気がつらい | 花粉症・アレルギー性鼻炎 |
| アレルギー検査は陰性なのに、寒暖差や朝に鼻水が止まらない | 血管運動性鼻炎 |
| 黄色い鼻水・鼻づまりが長引く/抗生剤をくり返している/蓄膿症と言われた | 慢性副鼻腔炎・蓄膿症 |
| 鼻茸をくり返す/においが分からない/手術をしても再発した | 好酸球性副鼻腔炎 |
| 鼻茸・鼻ポリープの手術のあと、再発させたくない | 鼻茸・鼻ポリープの再発予防 |
のどに流れる・においが分からない・乾く
| こんな方は | 詳しいページ |
| 鼻水がのどに落ちて痰がからむ/咳払いが癖になっている | 後鼻漏 |
| のどの奥のヒリヒリ・違和感が続く/Bスポット治療を受けている | 慢性上咽頭炎 |
| 風邪や副鼻腔炎のあと、においが戻らない | 嗅覚障害 |
| 鼻の中が極端に乾く/かさぶたやにおいが気になる | 萎縮性鼻炎(臭鼻症) |
太陽堂の鼻のご相談から(症例)
実際にご相談をお受けした方の記録です。病院の治療と検査は続けたうえでの経過です。
※効果の感じ方や必要な期間には個人差があります。
患者さんの声に他の患者様の症例ものっています。(患者さんの声 鼻疾患(鼻炎・花粉症・蓄膿症)) どうぞ参考にされて下さい。
薬剤師コラム
【林先生コラム】「病名」という枠を外した先に、解決の糸口があります
西洋医学では、どうしても『アレルギー性鼻炎にはこの薬』『副鼻腔炎にはこの抗生物質』と、病名と薬がセットになりがちです。急性期の激しい症状を抑えるにはそれがベストですが、慢性的に繰り返す鼻の症状は、それだけでは解決しないことが多々あります。
太陽堂では、その方の鼻水の色、粘り気、喉への落ち方、そして普段の体温や胃腸の強さまで、あらゆる『症状のサイン』をパズルのように組み合わせて、今のあなたに一番必要な生薬を導き出します。
西洋医学の良さも知る私だからこそ、漢方でしかできない体の側からのアプローチをご提案します。
【石川先生コラム】毎日の「食」が、一番の身近な漢方薬です
鼻の症状でお悩みの方のお話を伺っていると、多くの方が無意識のうちに『身体を冷やすもの』や『炎症を強めるもの』を摂りすぎてしまっていることに気づきます。
漢方薬は身体の巡りを整える強力なサポーターですが、その土台を作るのは日々の食事です。太陽堂では、お薬をお渡しするだけでなく、『なぜビールやコーヒーを控えた方が良いのか』『和食中心の食生活がどう鼻に良い影響を与えるのか』といった、生活に密着したアドバイスも大切にしています。
お一人で悩まず、二人三脚で体質改善を進めていきましょう。
鼻の病気と漢方についてのよくあるご質問(FAQ)
病院の薬(抗アレルギー薬や抗生物質)と一緒に飲んでも大丈夫ですか?
基本的に併用可能です。最初は病院のお薬でつらい症状を抑えつつ、漢方薬で体質の立て直し(冷えや巡りの改善)を進めていくお客様も多くいらっしゃいます。
ご相談時に、現在服用中のお薬をお知らせください。お薬手帳をお持ちいただければ、飲み合わせは薬剤師が確認します。
どのくらいで効果が出てきますか?
症状や体質によりますが、鼻水や鼻詰まりなどの自覚症状は比較的早く、1~3ヶ月で変化を感じる方もいらっしゃいます。
ただ、症状を繰り返さない体質を作るためには、まずは数ヶ月〜半年ほどを目安にじっくり取り組んでいただくことをお勧めしています。効果の感じ方には個人差があります。
病名がはっきりしていなくても相談できますか?
はい、ご相談いただけます。太陽堂では病名よりも、鼻水の色や粘り気、のどへの落ち方、鼻づまりの出方など「今出ている症状」を詳しく伺って組み立てます。耳鼻科の検査は並行して受けてください。
鼻水の色で、漢方は変わりますか?
はい、変わります。透明でサラサラの鼻水にはアレルギーや冷え・水の巡りに対する働きを、黄色く粘る鼻水には炎症や熱を冷ます働きを重ねます。鼻水の色・粘り気・出やすい時間帯をお聞かせください。
どんな時に病院を受診すべきですか?
高熱が続く、顔やほほの強い痛み・腫れ、鼻血が止まらない、急に見えにくい・物が二重に見える、においが急に分からなくなった、といった時は、漢方で様子を見る場面ではありません。早めに耳鼻科を受診してください。
費用はどのくらいかかりますか? 遠方でも相談できますか?
目安として、1週間あたり5,000円前後〜(1ヶ月で2万円前後から)とお考えください。相談料は無料です。お作りする前に必ず金額をお伝えし、ご納得いただいてからスタートします。
ご遠方の方には、ヒアリングシートのやり取りによるご相談も全国から承っております。
まとめ|病名ではなく「今の症状」と向き合う
鼻の病気は、同じ病名でも鼻水の色や症状の出方が一人ひとり違います。太陽堂が受け持つのは、病院の治療と併用しながら、鼻水の色・粘り気・のどへの落ち方・鼻づまりといった症状と体質を見て、冷え・水の滞り・炎症を整えることです。
「自分の場合はどうなんだろう」と思われた方は、どうぞ一人で抱え込まずに太陽堂へご相談ください。症状の出方やお薬の内容、体質を丁寧にお伺いし、あなたに合わせた漢方ケアをご提案いたします。
ご遠方の方には、ヒアリングシートのやり取りによるご相談も全国から承っておりますので、まずはお気軽にお声がけください。
太陽堂の特徴
”当薬局のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
私たち太陽堂は「一人でも多くの方の笑顔を見る為に」という思いのもと開局しました。
漢方薬とお客様の出会いがお悩み、体質改善の一助になれれば幸いです。”
特徴その1.
当薬局では、お客様「ひとりひとりに合わせた漢方薬」をその場で調合いたします。
そのため初めてのご相談では、「約1時間~1時間半」ほど相談時間をいただいております。
(遠方のお客様や、お忙しいお客様へは配送の受付もしております。詳しくはお問合せください)
特徴その2.
お作りする漢方薬は、国内外から厳選した生薬の力を、余すことなくお客様に届けるため
「煎じ薬」をお勧めしております。
特徴その3.
当薬局は漢方専門の薬剤師が「得意とする専門分野」にわかれて日々研鑽しています。
お客様の健康を第一に考え、漢方の勉強会なども積極的に開催しております。
太陽堂がはじめての方へ
ご相談を考え始めた方は、まずこちらをどうぞ。
記事作成者 薬剤師 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年・2025年 学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。
記事作成者 薬剤師 石川 満理奈

得意な疾患:胃腸疾患・耳鼻咽喉疾患・不妊症・婦人科・肝臓・腎臓
開業医だった父の影響で小さい頃から医療は身近に。
薬学部を卒業後、調剤薬局に勤務。
自分自身の胃腸の不調も漢方薬により改善。
よりご来局頂いた方の体質に沿った治療の選択をできるようになりたいという思いから「漢方の道」へ。














